小型カメラには赤外線ライトやLEDが搭載されている機種が多くあります。うたい文句は「0ルクスの暗闇が撮影できる」です。しかし本当に真っ暗闇が撮れるのでしょうか。
暗闇が撮れると期待して購入した赤外線付きカメラ、いざ撮ってみるとなにこれ?思っていたような暗闇の世界が動画に撮れてない。こんなことがないようにここでは、小型カメラに搭載される赤外線についておすすめ機種も含めて紹介していきます。
1.赤外線カメラとは
1-1.不可視の赤外線
1-2.可視の赤外線
2.赤外線透過はするの
3.小型カメラの赤外線は使えるの
3-1.赤外線には照射距離がある
4.暗視カメラと赤外線カメラの違い
5.赤外線付き小型カメラのおすすめ
5-1.赤外線照射距離3~4m
5-2.赤外線照射距離5~9m
5-3.赤外線照射距離10m以上
6.まとめ
赤外線カメラは夜間や照明のない真っ暗世界を映すことのできるカメラです。カメラレンズの周囲に取り付けられた赤外線が暗闇を照らしています。
しかし私達人の目には見えない光なので実際にはその光を見ることができないので、暗闇で赤外線カメラを使っていても撮影していることに気付かれません。ですが悪用は禁止です。
赤外線に感度をもつカメラは、光が全くなくても赤外線に反応した人や動物、ものなどを白黒の映像で映してくれます。ここで注目したいのが「赤外線に反応する」です。ここは小型カメラの赤外線にとって重要となる点なので後ほど詳しく説明します。
不可視の赤外線は人の目には全く見えない光です。なので夜の暗闇を撮影する防犯カメラによく使われています。また犯罪は暗い夜中に行われることがおおいため、不法侵入や自動車へのイタズラ、ストーカーなどの「証拠」になる動画撮影にも使われます。
可視の赤外線は赤外線LEDの赤い光が薄っすらと人の目でも見えます。このため暗闇ではその光が分るので撮影されていることに気付くことにもなります。犯罪の事前防止の抑止効果には優れています。
可視タイプの赤外線の光は不可視よりもより強力であるメリットがあります。
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赤外線は昼間人に向けて見ると服が透けて裸が見える。このように思っている人も多いと思います。これは実際に可能ですが、現在市販されている赤外線カメラではこのように服が透けて見えることはありません。
可視光は衣服で光を反射します。しかし赤外線は衣服を通過して人の肌で反射します。よって下着などが浮き上がり透けて見えるようなことになるのです。
特殊な赤外線フィルターをカメラに取り付けて撮影する必要がありますが、それでも服の中が透けて丸見えなんてことにななりません。
小型カメラに搭載される赤外線にはおもちゃレベルと実用レベルが存在します。せっかく買った小型カメラ、いざ暗闇の世界を撮影するぞ!と期待でワクワクして撮影するもあれ?どうした・・・。
映っていないじゃないか。こんなことも想定されます。それはなぜか詳しく説明していきます。
小型カメラだけに限らず、赤外線LEDの光は目には見えませんが、どこまで光が届くかの「照射距離」というものがあります。一般的なLEDライトでも、車や自転車のライトも同じように光を照らす距離には限りがあります。
自動車のライトで例えるなら、夜にライトを付けて走行しているとき、ロービーム、ハイビームに切り替えることがありますが、ロービームではそれほど遠くまで先を見ることができませんが、ハイビームならより遠くまで光が照らされて先の方まで見えるようになります。
これと同じように小型カメラに搭載される赤外線LEDも光が届く距離があります。赤外線の光が届く範囲で赤外線に反応した物体だけをカメラで映すことが出来るのです。
小型カメラでは0.5m程度の照射距離の赤外線から5m、10m、20m、30mのものまでいろいろあります。あなたがもし、赤外線が付いた腕時計型カメラを購入したとします。腕時計型カメラの赤外線ではせいぜい1m前後の照射距離しかありません。このカメラで部屋全体の暗闇を撮ろうとしても不可能ということになります。
1m程度の照射距離の赤外線の光では、撮りたい物体に接近させて撮る必要があり、使う用途にもよりますが、0.5mや1m程度のものはおもちゃレベルと言えるでしょう。
本気で暗闇を撮影したいと思う人には赤外線の光が届く照射距離が5m以上のものがおすすめです。
暗視カメラと赤外線カメラは似ているようで異なります。暗視カメラは高感度カメラとも呼ばれるカメラです。高感度カメラと言われるのみは意味があります。
少ない光でも感度が増幅させ、月明かりだけのような薄暗い場所でも昼間に撮影しているような映像にしてくれるのです。ただし暗視カメラは必ず光が必要となります。僅かな光でもあれば明暗に差はでますが撮影することは可能です。光が全くない暗闇は暗視カメラでは撮ることができません。
一方、赤外線カメラは全く光のない世界が撮れるカメラです。赤外線に感度を持つカメラは赤外線LEDの光が届く範囲であれば真っ暗闇をどこまでも撮影ができます。赤外線の照射距離が400m、500mのものならその距離の遠くのものまで映すことができます。
しかしその距離になると人の目では遠すぎて見えないのでカメラ機能付きの暗視スコープなど高性能なカメラもあります。
どちらも夜間でも防犯や監視カメラ、証拠映像の撮影に役立ちます。
小型カメラに赤外線が付いた機種はかなり多くの種類が販売されています。ここでは「本気で」暗闇が撮影できる小型カメラを厳選して紹介していきます。買って後悔するようなおもちゃレベルの小型カメラは赤外線カメラとしての用途があまりないので、省きます。
実用レベルの赤外線LEDを搭載した人気のおすすめ小型カメラを照射距離3段階に分けて紹介していきます。
赤外線の光、照射距離3m~4mの小型カメラを紹介していきます。実用レベルで言うと部屋全体を撮るのが不可なレベルですが、狭いスペースの部屋や一点集中で撮ることが前提なら使えるレベルの小型カメラです。
赤外線の照射距離が5m以上となるとかなりの実用レベルとなります。5mでは部屋全体は難しいですが、10mに近くなるほど実用レベルは上がります。
クリップカメラ 小型 ロータリー レンズカメラ、赤外線照射距離6m
小型カメラに付加機能としてつけられた赤外線LED。10m以上の機種を紹介していきます。今まででは考えられないほど小さな小型カメラでも実用レベルに達した赤外線照射距離10m以上の機種が販売されるようになりました。本気で暗闇を撮影したい人におすすめできるレベルです。
一般的な部屋なら広範囲の撮影ができます。
期待して購入した赤外線LED付きの小型カメラ。照射距離が重要と知らずに購入すると思っていたように暗闇の撮影ができないことがあります。
赤外線カメラとしての機能も実用できるレベルで使いたいなら照射距離10m以上を購入すれば間違いありません。ただしより遠くより広範囲を求めるなら、20m、30m、100m、500mと利用する用途に合ったものを選ぶ必要があります。
今回紹介した赤外線カメラは小型カメラとして部屋レベルで撮影が可能なものを紹介しました。